スタジオ作例

[保存版]作品撮りってどうやるの?挑戦してみたい人のためのポートレート撮影フロー

Prologue

作品撮り。それは撮影時に自分のクリエイティブをふんだんにぶつけることができる魅惑の撮影シーンです。

今回はその作品撮りについてのあれこれをまとめています。

作品撮りの意味とは?

作品撮り…カメラマンが自分の表現できる領域や好みのテイストを、アウトプットすること。

営業にとっても重要な要素。

例えば、企業案件の撮影プロジェクトですと、基本的にポートフォリオ掲載はNGなことが多いです。載せてもいい撮影もありますが、そもそも許可を取らないといけないなど一筋縄ではいかないものばかり。

作品撮りを行えば、自分の実力をふんだんにいれこんだ作品ができるため、どういった範囲での撮影を依頼できるのかを把握いただけるのです。

逆にいえば作品撮りは制約なしにつくるものなので自分の実力がもろに出てしまい言い訳がきかないですが、でもだからこそそれらがあることによるチャンスの広がり方はすさまじいものがあります。

ポートレートとの違いとは?

ポートレートとは肖像のことを指します。言葉だけでいうのであれば作品撮りは自分の作品を撮ることで、ポートレートに限りません。ポートレートは作品撮りのひとつのジャンルと言えます。ちなみに絵画でも人の絵はポートレートというので、写真文脈のポートレートと定義しておきます。

主観ですがポートレートと作品撮りの違う点であえてあげるのであれば、最近のSNS文化においてはストリートスナップのような特にメイクやスタイリングがなく、気軽に撮った作品をポートレートと呼ぶことが多いです。作品撮りとまでに呼称すると、しっかり事前準備して撮影に望む人が多い印象です。

撮影のフロー

作品撮りに必要なものはあなたのカメラ、それからアイデアとイメージだけ。

あ、あと機材と空間ですね。ものによっては素材も必要かもです。お察しの通りさまざまなジャンルの作品撮りがあると思いますので、今回は普遍的な写真の作品撮りの流れをお伝えします。

ステップ01:撮影の準備

まずは、撮影のテーマを明確にします。どのような雰囲気の写真を撮りたいのか、思い描きます。これは人によってあらかじめ決めないという人もおりますが、特にポートレートの場合以下の要素が写真に主に関わってきます

・服装
・髪型
・小物、背景
・ポーズ

これらを全てこちらで用意できれば問題はないのですが、自分以外のメンバーに用意いただくものがある場合は、どういった作品にしていこうかを示さなければテイストがずれて、”自分の作品”撮りと言えないものになってしまいます。

ラフスケッチで最終の構図を描くとわかりやすいかと思われます。

写真は撮る前の準備こそが重要と考えているので、事前準備を詰めれば詰めるほど、現場での化学反応が良い方向に動くと考えています。目的によりますが、作品撮りにおいて準備が全てといっても過言ではありません。

ただし、これは以降の自身の活動をどういったものにしていきたいかにもよります。例えばクリエイティブディレクターを目指し自分の世界観をもってして派手な広告写真を撮りたいのか、しっとりと地域にねざして多くの人が見落としがちな日常の一つの瞬間を切り取っていくのか。方向性によって準備の濃度や方針が違うことでしょう。

ステップ02:モデル探し

モデルから声がかかっている場合は別ですが、肖像作品撮りにおいて当然ながらモデルのチョイスはかなりの重要度です。

探し方は以下があります。

・モデルエージェンシーから探す
・知り合いの中から探す
・SNSから探す
・紹介してもらう

一番いいのはやはりエージェンシー、事務所からの斡旋です。お金はかかりますが、うまく担当に条件を伝えることができれば確実に良い写真作品のモデルが手に入ります。

たとえば斡旋に5万円かかったとしても、その作品が代表となればその後20万ほどの撮影依頼が来る可能性も全然あります。となると、消費ではなく投資の感覚で作品撮りへの金額感覚は揃えたほうがよいでしょう。

ステップ03:ヘアメイク、スタイリスト探し

作品撮りに協力してくれるメイクさんやスタイリストを探しましょう。ただしここも解像度を高く持っておいた方が、よりよい作品につながります。

ポートレートが得意なカメラマン、風景が得意なカメラマンそれぞれいるように、例えばヘアメイクもウェディングが得意な人、ファッションメイクが得意な人等いろいろいると思います。そこでそれぞれのポートフォリオやSNSを見て、どういった人が同席してくれがほういいのかを判断しましょう。

そして見落としがちなのがスタイリスト。特異な服装をモデル側が用意できれば良いですが、基本ストックが少ないはずなのでスタイリストをいれるだけで作品撮りのクオリティは数段もあがります。

語弊がないように定義しておくと、これはモデルがダサいとかそういう話ではないです。笑

パリコレの奇抜なファッションが見ていて楽しいように、撮られるために適した服のチョイスという感覚がスタイリストには備わっています。そこを借りるイメージですね。

ステップ04:ロケ・スタジオ探し

さて、もろもろ方針が決まってきたら撮影地を探します。主に撮影地にはロケーション(外)撮影とスタジオ撮影にわかれます。

ロケーション撮影はテイストに沿って選べば問題ありません。海、草原、街中、公園、建物の前、インスタ映えの聖地・・・さまざまあるロケーションから自分の表現したいテイストにあった場所をチョイスするだけ。

以外にもおすすめなのはインスタのマップ検索です。SNSで撮影地を知ったら素直に使ってみることをおすすめします。

スタジオ探しに関しては大きく二つの方針があると知っておくと便利です。

・ハウススタジオ
・白ホリスタジオ

この二つ。それぞれ違いは、ハウススタジオはテイストが偏っており、スペースによってクオリティの差が激しい。例えばゴシック調、カフェ調など、それぞれのテイストに沿って小物や雰囲気を作るのは簡単なことではなく、一つのスタジオであらゆるテイストを担うのは難しいです。そのためスタジオチョイスは非常に重要。

反面、白ホリ(ホリゾントの略)スタジオはキャンバスのようなもので、自分の準備次第ではハウススタジオよりも高いポテンシャルを持っています。特徴としては角丸のきいた白壁があることです。白背景紙でも同じような絵がとれますが、白ホリのほうが光が綺麗にまわるという特徴もあります。

ちなみに本記事の執筆担当のスタジオプロローグはハウス、白ホリ双方の特徴を持ったスタジオになります。もし作品撮りを考えていたら予約してみてくださいね。

スタジオレンタルはこちら

ステップ05:撮影実践

ここまで用意したらあとは撮影を楽しむだけ!

作品撮りの際に気をつけるべきは自分のコミットが多すぎるが故現場ではカメラマン主導で雰囲気が左右されてしまうこと。ここはとにかく一番低い姿勢で関係者へ関わることをおすすめしますw

あとは撮影した作品の出先ですね。モデルさんによっては使い方に制限をかけている人も多いので、どういった場所に掲載するかはあらかじめ伝えた方がトラブルなく進みます。

まとめ

ポートレート撮影は、技術と感性を同時に鍛えることができる楽しい活動です。作品撮りの流れを一連で示しましたが、みなさまのそれぞれの方法を磨くとよりよいと考えます。

最近ではこれら撮影の後にLightroomやCapture one等を使って、撮影した写真データをレタッチするフローがほとんどの可能性で発生しています。

レタッチひとつとっても、かなり奥深いのでどういった自己表現にするかを考える楽しみがありますね。

そんなわけで、作品撮りは構想、撮影、レタッチと楽しいステップが盛りだくさんなのです。是非挑戦してみてくださいね。

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